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七草粥としょうが湯~1~

やっとこさ、ひさしぶりの更新ですよ
なかなか書く時間がとれなくて、まったく進まず・・・もう1月が終わりそう。

それはそうと、ドラマのLADYが面白くて仕方がありません。
毎回の犯人が変わり者すぎて楽しいです
ぜひ一度ごらんあれ~

○七草粥としょうが湯
| -1- / -2- / -3(終)-|

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・七草粥としょうが湯

 真冬の夜。
 肌を刺す冷たさに身を震わせながら、マンションの廊下に僕はいた。
 いったい今は何時ごろだろうか。
 思っていたより長く外に出ていたから、正確な時間はよくわからない。
 やっぱり、携帯でも持ってくればよかったかな時間がきになる。
 こうして僕が時間を気にしているのには理由がちゃんとあって、僕の後ろには――小鳥谷桜(こずや さくら)センパイが待っているからだ。
 その彼女が何を待っているかといえば、
 
 「部屋開かない?」
 僕はもう笑ってしまうくらいに、ドアが開けられないのだった。
 このドアノブは僕に恨みがあるんじゃないだろうか。
 なにか悪意めいたものさえ感じてしまう。
 「ね、まだなの」
 白い息をはぁっと吐いて、桜センパイが隣から寒そうに覗き込んでくる。
 ここは心配させないように答えないと。
 「もうすぐですから、大丈夫です!」
 「そう・・・・・・」
 
 どうすればいいんだろう。
 自信たっぷりに大丈夫だとは言ったけど、開け方がわからない。
 ようやく鍵穴に入ったかと思えば、なぜか回ってくれないし。
 最近ドアノブの調子が悪いのを放っておいたからかなあ。
 「ほら、鍵かして。私が開けるわ」
 桜センパイは呆れ気味に眉を下げ、手を差し出す。
 「え、でも」
 途中まで言いかけたところで、僕は口を閉じた。
 良く考えれば、見栄を張ってこれ以上迷惑をかけるのもどうだろう。
 少しの間考えた結果、桜センパイに鍵を渡すことにした。
 うう、僕の馬鹿。
 
 「それじゃあ、入ろっかトオル君」
 「・・・・・・はい」
 驚くことに桜センパイがドアノブに鍵を差し込むと、すんなりドアは開いた。
 これで、今日もまたやってしまった。
 情けない行動その一、だ。
 
 
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Author:しろつき
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